旬の特集
文書作成日:2011/07/21



 暑い日が続く季節となりました。この季節における労務管理の注意点のひとつに熱中症対策があります。今夏については夏場の電力需給対策に基づき、職場での節電が求められていることもあり、熱中症については例年以上の注意が求められています。そこで以下では、熱中症の予防対策について確認しておきましょう。


 そもそも熱中症とは、高温の環境下で体温調整や循環機能等の働きに障害が起こる病気の総称で、以下のような症状が現れます。

めまい・失神、筋肉痛・筋肉の硬直、大量発汗、

頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感、

意識障害・けいれん・手足の運動障害、高体温

 高温多湿な環境では熱中症が多発することから、予防対策がとても重要となります。これから本格的な夏の到来にあたり予防対策ができているか、まずは以下のチェックポイントを点検してみましょう。

[熱中症予防対策のチェックポイント]
 □WBGT値を知っていますか?
 □WBGT値の低減に努めていますか?
 □休憩場所を整備していますか?
 □高温多湿作業場所などで、連続作業時間の短縮を図っていますか?
 □高温多湿作業場所に従業員を就かせる際に、順化期間を設けていますか?
 □自覚症状の有無に関わらず、従業員に水・塩分を摂取させていますか?
 □従業員に透湿性・通気性の良い服装や帽子を着用させていますか?
 □作業中の巡視を行っていますか?
 □健康診断結果に基づき、就業場所の変更・作業転換などの措置を講じていますか?
 □日常の健康管理について、従業員に指導していますか?
 □作業開始前・作業中に、従業員の健康状態を確認していますか?
 □体温計などを常備し、必要に応じて身体の状況を確認できるようにしていますか?
 □熱中症を予防するための労働衛生教育を行っていますか?
 □熱中症の発症に備えて、緊急連絡網を作成し、関係者に周知していますか?
 □熱中症を疑わせる症状が現れた場合の救急処置を知っていますか?

 上記のチェックポイントに登場しているWBGT値とは、暑熱環境による熱ストレスの評価を行う暑さ指数のことを言い、乾球温度、湿球温度、黒球温度の値を使って計算されます。簡易なWBGT測定機器も市販されており、作業場所で測定することができます。

 熱中症予防対策のひとつとして、このWBGT値を活用することが望まれおり、WBGT値がWBGT基準値を超える(おそれがある)場合、冷房などにより、作業場所のWBGT値の低減を図ったり、身体作業強度(代謝レベル)の低い作業に変更するなどの対策を行う必要があります。厚生労働省発行のパンフレット「熱中症を防ごう!」に詳しく情報が掲載しています。また、日本気象協会では、インターネット上に今日の熱中症指数を提供していることから、これらを利用して対策を行っていきましょう。
■参考リンク
日本気象協会「本日の熱中症指数」
http://tenki.jp/indexes/heat_syndrome/

[熱中症の初期症状の把握]

 熱中症対策としてはまず以上のような予防策が求められますが、その上で、熱中症の初期症状を早めに見極め、必要な応急措置を取ることが求められます。熱中症には以下のような初期症状が見られますので、まずはこうした症状が見られないか、注意しておくことが重要です。

 □高い体温
 □赤い・熱い・乾いた皮膚(全く汗をかかない、触ると熱い)
 □ズキンズキンとする頭痛
 □めまい、吐き気
 □意識の障害(応答が奇妙である、呼びかけに反応がないなど)


[救急措置]

 実際に熱中症が発生してしまった際には、以下の手当を早急に行った上で、直ちに病院に連れて行き、医師の手当を受けることが必要です。
 □涼しい場所で安静にする(安静中は1人にさせない)。
 □水やスポーツドリンクなどを取らせる。
 □体温が高いときは、裸体に近い状態にし、冷水をかけながら扇風機の風を当てるなどして、体温の低下を図る。

 また緊急時の備え、近くの病院や診療所の所在地や連絡先を把握し、緊急連絡網を作成して、関係者に知らせておくことも必要です。


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
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